趣味どき!建築家中村氏の再放送を受けて

工務店

NHK Eテレ「建築家・中村好文~遊び心を忘れない~」

NHKの趣味どき!人と暮らしと台所「建築家・中村好文~遊び心を忘れない~」が一月前に再放送された。中村氏の設計事務所にあるキッチンなどが紹介される番組。

1年半前に放送された当時、設計を担当していた「荒川の家Ⅲ」のご主人から、この番組を見て、食器を斜め仕舞う引出しのアイデアを取り入れたいと申し出があった。

引出しの内箱の側面に斜めに溝を掘り、板をながし斜めに食器を仕舞う仕組み。引出しを開けるとお皿が斜めに並び、一目瞭然。番組の中で、3つの理由をあげられていた。
・重ねて仕舞うとわかりづらいし、出すのも億劫になる。
・お皿の糸底で他のお皿を傷付けてしまわないように。
・引き出した際にお皿とお皿があたらないように。

お皿の接触する音が日常の静けさを遮るものだと気付いて、気にかけ設計するか、しないかで出来上がるもが随分変わる。生活の中での感覚が大事だと建築家中村好文氏は語る。

荒川の家Ⅲの写真

「荒川の家Ⅲ」の造作キッチンや食器棚は、大工さんと建具屋さんで大方製作している。大工さんがフレームを作り、建具屋さんが抽斗を設える。建具屋さんが設置した抽斗に、溝を突いた板を大工さんが作り、設置して仕切り板を入れていく。他の抽斗にも同じ仕組みが必要になった場合に大工さんだけで対応できるようにと考えた。不要になったらビスを外せば、ただの抽斗にもどる。

奥様は趣味で陶芸をされるため、大小いろいろな形のお皿があった。代表的な大きさのお皿のサイズを伺い、一つ一つ図面に落とし込みながら、溝の間隔や角度、側板の高さなどを結構楽しみながら設定していった。

お引渡し後、少しして伺った時の写真。

奥様が趣味で焼かれるお皿などもきれいに並んでいる。

木造3階建て。耐震等級3(狭小耐力壁ベースセッターを使用)。

Ua値=0.46  C値=0.4 全館冷暖房OMX

吹抜けには中村氏デザインのPERA。
他にもトイレなどの簡易錠に高岡銅器(中村氏デザイン)のカンヌキを採用している。

コメント

タイトルとURLをコピーしました